NECのiStorage StoragePathSavior for Windows使用時にはKB2522766ホットフィックスを適用する(1/2)
CLUSTERPRO XによるOracle Databaseのクラスタ構成DBサーバー、FC接続の共有ストレージ装置、バックアップサーバー、遠隔地レプリケーションの仕組みなどなど。
例によって私はOSやバックアップ、クラスタなどのインフラ部分を担当します。
先日システム全体の窓口をやっているSEから連絡がありました。
二重化されたFCパスの片方に障害があり、FCパスのフェイルオーバーが発生したが、その際にFCストレージ上の一部のディスクが見えなくなったそうです。
私に連絡が入ったときは既に少し調査が進められていて、どうやら以下のパッチ適用が必要との事でした。
http://support.microsoft.com/kb/2522766/ja
Windows Server 2008 または Windows Server 2008 R2 での一時的な 1 回の失敗が発生すると、MPIO ドライバー上のすべてのパスが失敗します。
要するにマルチパスI/Oのドライバーであるmpio.sysに不具合があり、障害時のパス切り替えがうまく行かず、パスを消失してしまう事があると。
障害時も業務を止めないためにFCパスを二重化してるのに、これでは意味がありませんね。
今回のストレージ装置はNEC製のiStorage D3で、マルチパスソフトとしてNECのiStorage StoragePathSaviorを使用しています。
しかしWindows Server 2008 R2のOS機能であるMPIOを使っているんでしょうね。
PPサポートの契約者だけしか見ることはできないかもしれませんが、iStorage StoragePathSaviorのインストールガイドはここにあります。
https://www.support.nec.co.jp/View.aspx?NoClear=on&id=3170100170#sps
NECサポートポータル > お知らせ/技術情報 > マニュアル > マニュアル・検索一覧 > マニュアル・詳細 > 【iStorageソフトウェアMシリーズ】ソフトウェアインストールガイド
ISRX206W60-1 iStorage StoragePathSavior 6.0 for Windows インストールガイド
ISRX206W50-2 iStorage StoragePathSavior 5.0 for Windows インストールガイド
上記の2バージョンのマニュアル(インストールガイド)を読んでみましたが、どちらも「2.1 インストール」の章に、以下のように掲載されていました。
Windows Server 2008またはWindows Server 2008 R2の場合、以下のMPIO修正物件を入手し、適用してください。適用しない場合は、フェイルオーバー時にディスク消失する場合があります。「文書番号:2522766」
http://support.microsoft.com/kb/2522766
そっか、既知の問題だったんですね。
お客様の本番環境に適用する前に、内部の検証環境で適用してみました。
まずはパッチ(ホットフィックス)の入手からです。
(写真1)まずはマイクロソフトのサポート技術情報

「修正プログラムのダウンロード」をクリック
(写真2)ダウンロード対象にチェックを入れて必要事項を入力

ダウンロードするプラットフォームに対してチェックを入れる。
写真はWindows Vista/Windows Server 2008、Windows 7/Windows Server 2008 R2の、それぞれx86とx64にチェックを入れています。
電子メールアドレスを入力し、例のへんちくりんな画像に埋め込まれた文字列を入力し、リクエストを送信します。
(写真3)ダウンロードURLがメールに送られます

(写真4)メールを受信してダウンロードURLを確認

複数のパッチをまとめてダウンロードすると、どれがどのパッチだかよくわからなくなります。
プラットフォームのi386(x86)とx64、Hotfixの番号なので見分けます。
(写真5)パッチのダウンロード

メールのリンクURLをクリックしてパッチをダウンロードします。
写真はx86のWindows Vista/Windows Server 2008用KB2522766です。
(写真6)ダウンロードしたパッチを解凍します

自己解凍型の圧縮ファイルになっているので、ダブルクリックして解凍します。
写真はx64のWindows 7/Windows Server 2008 R2用KB2522766です。
(写真7)セキュリティの警告は無視して実行

インターネットからダウンロードしたファイルを開くと必ず警告が出ますが、無視して実行します。
(写真8)解凍を実行する

自己解凍型のzipファイルをunzipするか聞いてくるので、Continueします。
(写真9)解凍先フォルダを指定する

解凍先フォルダを指定して、解凍を実行します。
(写真10)解凍が完了

All files were successfully unzipped.が表示されて解凍が完了します。
長くなったので、解凍したパッチの適用は次回の記事で。